大投資家、ウォーレン・バフェットの師匠でもあるベンジャミン・グレアムの著書、賢明なる投資家の一文に投資とは詳細な分析に基づき、元本を守り、適正な収益を得る行動でありそれ以外は投機である と述べております。
つまり
第一に元本が守られない事はあってはならないという事です。多くの最低でも20社以上の企業に資産を配分する必要があると述べています。
投資には必ずリスクは付いて回りますが、このリスクを最大限少なくし、且つ効率よく収益を得る事こそが最も適切な投資といえます。
第二に詳細な分析に基づくとありますが、様々な平均を取りその中で業績の良い企業に投資をしなさいという事。
投機=ハイリスク・ハイリターン
枠の中に入っていないものは、グレアムのいう2つの基本理念に沿わないという事になります。つまり、投機であり資産をなくすリスクがあるものという部類になります。

先物株式・FX
証拠金(担保)を差し出して、取引を行う事で、投機そのものの事を指します。国内で最大25倍、海外で数百や千を超える会社もあるそうですが、グレアムの述べているものには1つとして当てはまる事がないので絶対に手を出してはならないものです。
ただ、ボクが薦める現物で行うFX投資は、先物取引ではないFXになるので図でいうと、債券の部分に入るものになります。
債権は実体経済と密接な関係にあります。人口低下による日本の経済は今よりも低下していくと考えられてきています。ボクたちが行っている貯金も、10年後で見ると大きく変わっているかもしれません。

仮想通貨
クレジットカードに代わる新たな決済方法として、将来性を期待されているものですが、現段階では実需には程遠い存在です。実需に程遠い=企業から認められていないことで現段階ではまだ投資対象と見なすのは早い存在です。また、相場の乱高下も恐ろしく大きく起きているので、元本を守るという点においてもグレアムの理想と異なります。
投資と資産運用
投資=リスクを取りながら資産を投じ、それに見合った利益を得ること。
資産運用=自分の財産をうまく活用して資産を増やしていくこと。
安全資金で投資を行う事が大前提です。
①家計簿を付けて、安全資金がどれだけ確保出来るか試算する。
②アセットアロケーションをもとに、ポートフォリオを形成したみる。
①家計簿を付けて、安全資金がどれだけ確保出来るか試算する。
自分の給料がいくらあり、どのくらいの貯蓄があるのか、その中で固定費や変動固定費は月にどのくらい必要になっているのかを割り出し、投資にかける資産を割り出します。
投資は、安全資金で行うものですので、確実に投資に回せる資金を明確化させる必要があります。
②アセットアロケーションをもとに、ポートフォリオを形成したみる。

アセットアロケーション=資産配分
ポートフォリオ=更に具体化させた資産配分です。
どんな投資先に、どのくらいの割合で大まかな資産配分を決める事をアセットアロケーションといい、更に細かい投資先の銘柄や詳細を書き加えていったものがポートフォリオになります。目標や目的を明確化させる事が大切。


明確な資産配分の確認が出来たとしても、ポートフォリオの形成において最も重要な事は、期間です。著名な投資本であるランダムウォーカーにおいても、最低10年以上の投資を継続して行う事が望ましいと述べられています。
大切なのは
長期的であり、分散投資であり、インデックス投資であることが重要ですので、適切なアセットアロケーションの元、余剰資金の範囲で投資を行う事がとても重要です。
その考えの上で投資対象について考えてみましょう。
ローリスク・ローリターン
債権

図を見ると、債券でも日本とアメリカでリスクとリターンの部分で開きがある事が分かると思います。先物株式・FXのところでも取り上げましたが、通貨の価値は実体経済と密接に関わってきています。多数の高齢者と少数の若年者の日本において、今後の経済発展の展望を単純に予測してみても、なかなか難しいと思われるところではないでしょうか?金利も最低水準の記録を塗り替えて銀行に預金、日本の国債の利率は10年であっても、0.10と非常に低金利です。それに比べ、米国は経済も右肩上がりで、金利においても同じ国債でみても、米ドルであれば1.75の利率が受けれます。他のメキシコなどの新興国通貨はもっと金利が良いですが、それは逆にリスクが大きくなります。グレアムの投資理念に戻ると、安全で、効率よく利益を得られる預金を選ぶのであれば、積立式のFXで米ドルの購入をするという答えに行き付きました。
国債の10年などは、文字通り10年の間は引き出せないのですが、FXであればいつでも引き出す事が可能です。詳しくは↓の記事で。

ミドルリスク・ミドルリターン
米国ETF・投資信託
実際には、投資するセクターによってこのリスクとリターンの関係は変わっていきます。

アメリカ株は、分散投資をするという点で、個々の株を買い付けるやり方より、少額で多くの企業に分散投資が出来るネット証券のETFや投資信託を薦めます。
どちらも、優良企業の詰め合わせパックみたいなもので、少額から複数の企業に分散投資が出来る様になっています。
ローリスクで投資をしたければ、よりディフェンシブな銘柄が集中しているセクター
ある程度の利益を望まれるのであれば、よりオフェンシブな銘柄への投資をされると良いかと思います。
今の米国株は危険な相場?
アメリカの株価は、史上最高額を更新して行き、現在でも上昇をし続けています。危険な相場とも云われていますが、暴落を待ってそこから投資を行った方が良いのではありませんか?
ウォール街にも、10年続けて儲け続けているテクニカル投機のファンドは無いと著名な投資本【ランダムウォーカー】にも述べられている様に、テクニカルで物事を見るのではなく、常にインデックス投資を意識する事が大事とあります。
プロであっても割高と割安の判断は難しいという事です。
テクニカルで判断し、今は好景気だから不況になるまで予算を残しておくという考えの人も少なくはないかもしれません。しかし、投じれる予算を残している期間不明瞭で、その間得られる配当や値上がり幅の利益などを考えると、正解とはいえません。
大切なのは
長期的であり、分散投資であるインデックス投資が重要ですので、適切なアセットアロケーションの元、ポートフォリオを形成し余剰資金の範囲で効率の良い資産配分で投資を行う事がとても重要です。
一気に逆張りを狙いにいくのは投機であり、投資とは程遠い存在になります。
分散する投資先に目を向けましょう。今であれば高値を更新している株式市場なので、ディフェンシブよりに設定するなど考慮するとより堅実な投資が出来ると思います。
ETFでいえば、生活必需品の企業(↑で上げた3社以外にも、フィリップモリス、ペプシコーラ)など優良企業に分散投資を行っているVDCやヘルスケアのセクターに強いVHTなどに投資を行うとディフェンシブな投資が出来ます。
日本ETF・投資信託
アメリカは、配当金として株主にお金が入る仕組みが主流ですが、日本の場合は株主優待というものがあります。これがあるとないで、ガラリと変わってきます。
ETFや投資信託は、非常に有効な投資手段ですが、アメリカであれば優待がないので、ETFと投資信託を強く勧めますが、日本株の特徴である株主優待券は、ETFや投資信託では受け取ることが出来ないのです。
そのため、優待に力をいれている企業などのETFや投資信託では、うま味を感じられる事がなくなってしまうというデメリットが生じてしまいます。
ですので、日本株は、個々の株を買われていく事が良いと思います。
1株から買えて、Tポイントでも投資が出来る【SBIネオモバイル証券】は国内株を買われるのであれば、おススメな証券会社です。
↑の図では2社ほど載せましたが、出来るだけ多く、ETFや投資信託の様に最低20以上の銘柄に分散し、インデックス投資を行っています。

REIT
不動産の投資信託と思われると分かり易いかと思います。
投資家から得た資金と銀行から融資を受けた資金とで、住居、ホテル、オフィス、商業施設などの不動産業を運営し、そこで得た収益の一部を投資家に戻って来るといったシステムです。
REITは、オフェンシブとディフェンシブの中間にあたり、やや利益を狙っていきたい方におススメな投資先になります。
ボクは、米国ETFにREITが組み込まれているものと一緒に、米国のREIT投資を行っています。
新興国株
オフェンシブの中でもかなり、攻撃的なポジションに位置します。ですので、ハイリスク・ハイリターンの位置により近いポジションです。リスクの取り方に慎重になる必要があります。ボクは楽天証券とSBI証券のポイントで貯まったポイントをここで使っています。
そして、米国株と同じく、新興国の投資対象もETFと投資信託に尽きます。(優待というシステムは日本特有のものですので、優待が得られないリスクは日本以外にはありません)
新興国のファンドはいわゆる手数料が安い事が特徴です。安く運用が出来る事は大きなメリットです。
逆にデメリットは、小規模な流通で行う事業が多い新興国企業と、政治などのファンダメンタルズ要因が重なり、大きな価格の乱高下を起こしやすいという事です。
これは、債券にも云えることで同じ理由で通貨の価格が乱高下していきます。
リターンは期待出来るが、それなりのリスクがある事に注意して新興国株は投資する必要があります。
不動産
マンションなどの物件を購入したり、太陽光発電や物品を置く倉庫などを購入し、そこから得られる利益から、返済と自身の収益にしていく投資です。
潤沢な資金がまず、必要ですので誰でも始める事が出来ないですが、始める事で更に安定した収入が手に入る様になり、様々な節税効果も得られる。
しかし、デメリットもあります。マンションなどは空室や老朽化のリスクが伴い、倉庫や太陽光発電基地においても、流通量の減少などで思った以上の収益が出ない、同じく老朽化のリスク、天災などで失うリスクが付いて回ります。
ハイリスク・ハイリターンで括りましたが、安い物件をリノベーションし、高く売ったり、自宅の空き地に太陽光発電基地を置いたりする事で、初期投資額を下げる事で、デメリットの部分を補う工夫で始められる投資でもあります。
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